ロップイヤーラビット(垂れ耳うさぎ)の暑さ対策~耳のお手入れ忘れに注意~

耳が垂れたうさぎ、ロップイヤーラビット。ホーランドロップやアメリカンロップなど、品種改良によっていくつもの種類が存在します。

彼ら垂れ耳うさぎを飼っている人は、通常の暑さ対策以外のお世話も覚えておく必要があります。うっかり通常の暑さ対策だけをしていると、病気になる可能性もあります。

今回は、ロップイヤーラビットに絞って暑さ対策の注意点をご紹介します。ポイントは、垂れ耳のお手入れと害虫対策です。

※全種類のうさぎ共通の暑さ対策についてはこちらの記事で解説しています。
→『うさぎの夏の暑さ対策、飼育方法の注意点 まとめ』へ

ロップイヤーラビット(垂れ耳うさぎ)とは?

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ロップイヤーラビットは、耳が垂れたうさぎのことです。その特徴から、耳がピンと立った立ち耳うさぎに対して、垂れ耳うさぎとも呼ばれます。主な種類は以下のとおり。

  • イングリッシュロップ
  • フレンチロップ
  • ホーランドロップ(ミニロップ)
  • アメリカンファジーロップ

イングリッシュロップやフレンチロップ、アメリカンファジーロップは体が大き目の子が多いです。ホーランドロップは他のロップイヤーに比べ体が小さい子が多く、ミニロップの名で販売されていることもあります。

アメリカンファジーロップは長毛種でフワフワの毛が特徴的。フレンチロップは床に擦れてしまうほど長い垂れ耳が特徴的です。これ以外の名称で売られている場合は、別の種類と掛け合わせた雑種(ミックス)の可能性が高いため、純血種を購入したい人は必ずお店の人に確認しておきましょう。

ロップイヤー種に共通する特徴は、穏やかで人懐っこい性格の子が多いということ。そのため性格的には初めてうさぎを飼う、という人に向いています。

しかし、耳が長いことから耳の病気になりやすいリスクを持っているため、一人暮らしの人にはあまりおすすめできない種類でもあります。

そのため、家族で飼育することをおすすめします。うさぎを飼育したことのある家族がいるなら、いざという時に頼れる病院も知っているはず。家族の協力と了承を得て飼育するようにしましょう。

ロップイヤー(垂れ耳うさぎ)は耳垢が溜まりやすい

耳が垂れていてとても可愛らしいロップイヤーですが、飼育する際は注意が必要です。以前立ち耳のうさぎを飼育したことがあるから大丈夫、と考えている飼い主さんは特に要注意。

垂れ耳うさぎと立ち耳うさぎの飼育方法は同じではありません。

うさぎ自体、まだ生態を解明されていない部分が多い生き物です。ちょっと体の大きさが違ったり毛の長さが違ったりするだけで、飼育方法が異なります。垂れ耳うさぎを飼育する際は、ロップイヤーの生態をよく理解したうえで飼いましょう。

ロップイヤーのトラブルのひとつが、耳が垂れていることによる弊害。耳の異常です。長すぎることで床を擦ってしまったり、湿気が溜まりやすかったりという特徴ゆえに、ロップイヤーの耳は汚れやすいです。

普段は自力で耳掃除をするうさぎですが、中には耳掃除の仕方を知らない子もいます。立ち耳の場合は耳の中の様子も見やすいため、すぐに気付いてあげられます。ロップイヤーの場合は耳をめくって中を覗き込まなくてはならないため、気付きにくい難点があります。

うさぎぱんも一時的にロップイヤーの子を預かったことがありますが、本当に大人しい子でした。自分で毛繕いをしないため、ちょっとボサボサになっているのが印象的だった子です。でも、抱き上げて撫でてあげると、嬉しそうに体をすり寄せてくるくらいに人懐っこい性格でした。

そんな実体験もあるため、ロップイヤーの子は自力でのグルーミングが苦手な印象があります。実際、耳が汚れているのを自力で掃除せず、放置したせいで皮膚炎になった、というケースも動物病院スタッフさんのブログなどで紹介されていました。

うさぎの皮膚はとても薄く、ちょっと毛をひっぱっただけで薄皮が剥けることもあるほど。糞尿はもちろん、水に濡れただけで皮膚炎になる危険もあります。

特に耳は、皮膚が薄く、血管がたくさん集まっているデリケートな部位です。こまめにめくって耳の中に異常がないか、耳垢が溜まっていないか、湿気がないか確認してあげましょう。

垂れている分、密閉状態に近いと言えます。体温が高いことから、虫が入り込みやすい場所でもあります。うさんぽの後や部屋に害虫が入り込んでしまった時は、必ず耳の中をチェックしてください。

耳のお手入れが必要なロップイヤー(垂れ耳うさぎ)の特徴

お手入れと言っても、毎日人間のように耳かきをしてあげるというわけではありません。ロップイヤー種の中にも自分でグルーミングを上手にできる子はいます。そういった子は人間によるお手入れは過剰となるため、異常がなければ本人任せで充分です。

お手入れが必要なロップイヤーは、

  • 自力でお手入れできない肥満や高齢の子
  • 後ろ足だけで立てない体力の弱い子
  • お手入れ自体を知らない大人しい子
  • お手入れをしているつもりで済んでいる子

です。

特に多いのが、お手入れをしているつもりで済んでいる子。毎日前足でせっせと自力グルーミングをしているように見えても、よく見ると耳に前足が届いていなかったり、端っこにちょっと触れただけだったり、というタイプです。

耳の外側は綺麗でも、前足の届きにくい内側は綺麗にできていないことが多いです。耳をめくってみて、汚れがフケのような状態になっているのを見た経験のある飼い主さんもいるでしょう。このような状態の子は十分なグルーミングとは言えないので、人間の手で少しお手入れを手伝ってあげましょう。

病気や生まれつきで後ろ足で立つことのできない子も、耳掃除が大の苦手です。肥満や高齢の子も、自分ではしっかりできているつもりでも、見てみると汚れが溜まっているものです。

ロップイヤー(垂れ耳うさぎ)の長い耳のお手入れ方法

基本は、優しく撫でるようにしてあげます。人間用の耳かき棒や綿棒はデリケートなうさぎの皮膚を破ってしまう恐れがあります。絶対に使わないでください。

うさぎのお手入れを手本にしてみましょう。小さな前足には、フワッフワの毛がついています。彼らは、小動物の弱い力とそのフワフワな前足で、優しくサッサッと撫でているだけですよね。強い力も硬い道具も不要なのです。(たまに爪でひっかい傷がついた子もいますが)

お手入れをするのは、外耳の部分のみ。穴の中に垢が溜まっている場合は、獣医さんにとってもらいましょう。不用意に指や棒を突っ込むと、斜頸の原因となってしまいます。

うさぎの耳の位置を見てもらうと想像がつくと思いますが、頭頂部についています。つまり、耳の穴と脳がごく近いところにあるため、耳の穴はダメージを受けやすいのです。

<使っても良い道具>

うさぎの耳のお手入れに使って良い道具は、肌に優しくて低刺激のもの。市販のものだと、ベビーオイルやうさぎ用グルーミング剤が手に入りやすいです。

ただし、グルーミング剤はアルコールの含まれていないもののみ。また、粘膜部分に使用しても良いとしっかり明記されているものを用意しましょう。うさぎぱんが我が家のはーくんの目の涙焼けケアに使っているグルーミング剤『PURELA ピュアサイエンス』はアルコールフリーかつ天然ハーブ水なので安心です。

ベビーオイルもしくはグルーミング剤を使う時はガーゼや綿に少量とるか、指で数滴とって撫でるように塗る程度にしましょう。直接スプレーしたり垂らしたりすると耳穴の奥(内耳と呼ばれる部分)にまで入り込んで危険です。

どちらも無理に使用する必要はありません。フケのように粉っぽい汚れの時は、ベビーオイルやグルーミング剤で少し湿らせるととりやすい、という程度のものです。湿気のある耳垢がある子には、何もつけない方が良いです。

ガーゼや脱脂綿を使用する際も、薬剤を染み込ませすぎて中に垂れて行かないよう注意してください。お手入れをする際は擦らず、優しく撫でるつもりで滑らせる程度にしましょう。

耳の中側から外側へ、ゆっくりと撫でてあげます。指で擦るだけでも十分とれます。加減が分からない場合は、無理に道具を使わず、指で綺麗にしてあげると失敗しません。

うさぎの耳のお手入れ方法でしてはいけないこと
  • 市販の小動物用の耳掃除剤を使う
  • 人間用耳かきや綿棒を使う
  • ゴシゴシ擦る
  • 耳掃除用の薬品を使う(穴に垂らす)
  • 耳の穴の中まで掃除する

この5つは絶対に覚えておきましょう。特に注意したいのが、小動物用の耳掃除剤です。液体で耳に目薬のように差すものが販売されていますが、説明書通りに使用すると脳や耳に重大な障害が残ってしまう可能性が高いです。

商品名を直接書くと怒られそうなので避けますが、「耳に直接スプレーする」「耳に直接差す」など、耳の中に薬剤が入り込むような使い方を記載しているものは、絶対に使用しないでください。不安な場合は自力でお手入れせず、獣医さんに任せてしまいましょう。

また、害虫の侵入にも注意を払ってください。特にうさんぽが日常的な家庭や、虫が発生しやすい夏の暑い時期は要注意です。虫よけアイテムを取り入れたり、こまめにケージやトイレを掃除して予防しておくことも大切です。

※害虫に関する注意点はこちらの記事を参考にしてみてください。
→『ダニなどのうさぎの害虫対策

※トイレ掃除を忘れると発生しやすいハエウジについてはこちら
→『ハエウジ症をトイレ掃除で予防

ロップイヤーの暑さ対策は耳の状態に注意しよう

耳で体温調節をするうさぎは、あまりに暑いと耳裏の毛まで抜けてくることがあります。それほど、体調管理を耳に頼っているということ。その長さは、外敵の襲来を確認する聴力のためだけではないのです。

しかし、品種改良によって生まれたロップイヤーは普段耳が垂れているため、ちょっとした密閉状態。湿気が溜まりやすく、自分の体温もこもりやすい構造です。

耳垢掃除だけではなく、夏の暑い時期は害虫や抜け毛など、異常はないかこまめに確認する必要があります。突然耳垢が増えてきた、何か虫の糞のような黒い粒がある、ちょっと湿っている気がする。そんな異常を見つけたら、すぐに動物病院へ。

また、耳裏の毛が抜けているのは先述のとおり暑さをしのぐための可能性が高いですが、あまりにもひどい場合は獣医さんに相談してみましょう。毛が抜ける皮膚炎や害虫による被害も珍しくありません。

ロップイヤーの飼い主さんは、こちら(『うさぎの暑さ対策の注意点~夏風邪に注意~』)で解説中の全うさぎに共通する暑さ対策に加えて、耳の状態にも注意してあげてくださいね。



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